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海外でカードの保険に助けられた話
2023年の夏、タイ・バンコクで胃腸炎になった。現地のホテルで一晩高熱が出て、翌朝チェックアウトのタイミングで這うように病院に向かった。近くのプライベートクリニック(観光客向けで英語対応)で診察を受け、点滴と薬を処方してもらった。請求額は約11,000バーツ(当時のレートで約44,000円)。
支払い前にクレジットカード会社の海外緊急デスクに電話して、保険の適用確認をした。カードはエポスカード。確認後、現地では全額立替払いし、帰国後に領収書・診断書・保険請求書類を提出して約6週間後に全額が振り込まれた。
その時持っていたカードが海外旅行保険の対象でなければ、44,000円が丸ごと自己負担になっていた。「クレカ保険なんて使わないだろう」と思って適当に選んでいた過去の自分を褒めてやりたかった。
利用付帯と自動付帯の違い、ここが命取り
海外旅行傷害保険には2種類ある。この違いを知らずにカードを選ぶのは危険だ。
自動付帯
カードを持っているだけで保険が発動する。旅行代金をそのカードで支払う必要はない。出発前に旅行代金を別のカードで払っていても、現地でトラブルに遭った時点でそのカードを「持っている」だけで対象になる。
利用付帯
旅行代金の一部(飛行機代・ホテル代・ツアー代など)をそのカードで支払った場合のみ保険が発動する。カードを財布に入れているだけでは対象にならない。
自分がエポスカードを選んだのはこの自動付帯という条件が理由だ。旅行代金をどのカードで払うか毎回管理するのは現実的にミスが起きやすい。自動付帯なら「そのカードを持って出国する」だけでいい。
エポスカードの海外旅行保険を確認する
エポスカードは年会費無料、国際ブランドはVisa。最大の特長が海外旅行傷害保険の自動付帯だ。
- 傷害死亡・後遺障害:最高500万円
- 傷害治療費用:最高200万円
- 疾病治療費用:最高270万円
- 賠償責任:最高2,000万円
- 携行品損害:最高20万円(自己負担3,000円)
- 救援者費用:最高100万円
疾病治療270万円は、東南アジアや欧州での一般的なトラブル(入院・手術・緊急搬送)に対しておおむね対応できる水準だ。アメリカでの長期入院は不安が残るが、一般的な観光旅行では年会費無料のカードとしては十分な補償内容だと思う。
また、エポスカードはゴールドカードへのインビテーション(招待)が届くことで知られている。年間50〜70万円程度の利用実績があると案内が来ることが多く、インビテーション経由のゴールドカードは年会費が永年無料になる。
横浜インビテーションカードとは何か
正式名称は「横浜インビテーションカード」ではなく、横浜バンクカードVisaや旧称「横浜カードDCMXゴールド」などいくつかの名前で呼ばれることがある。ここでは一般に「横浜インビテーション」と言われている文脈で紹介する。
横浜銀行が発行する年会費無料(条件付き)のカードで、自動付帯の海外旅行保険を備えている点でエポスカードと似た立ち位置にある。横浜・神奈川在住・勤務の人が口座を持つケースが多く、地域密着のカードという性格が強い。
自動付帯の保険が付いた年会費無料カードの選択肢として検討される文脈で名前が挙がりやすいが、エポスカードと比べて加盟店の利便性は似たようなものだ。地方銀行系のカードは、その銀行口座を持っているかどうかで申し込みのしやすさが変わる点を考慮する必要がある。
海外で持っていくべきカードの2枚体制
海外では必ず2枚持ちにするのが鉄則だ。理由は単純で、1枚だけだとトラブル時に詰む可能性がある。カードの不正利用でカードが止まる、スキミング被害、ATMにカードが飲み込まれる、これらは海外では珍しくない。
自分が採用している2枚体制
- 1枚目(財布に入れる):エポスカード(自動付帯の海外旅行保険・Visa・年会費無料)
- 2枚目(ホテルの金庫に保管):三井住友カードNL(緊急時のバックアップ・Visa・タッチ決済対応)
2枚ともVisaなのは理由がある。Mastercardも使えるが、小規模な加盟店・新興国ではVisaの方がやや対応が広いことがある。また2枚とも同じブランドにしておくと「Visaは使えますか」の一言で確認が済む。
1枚をホテルの金庫に保管するのは、財布ごと盗まれた場合のリスク分散だ。財布を盗まれても金庫のカードが残っていれば帰国できる。
なぜクレカ2枚でデビットカードは持たないのか
デビットカードは即時引き落としで口座残高を超えて使えないため、不正利用リスクは低い。ただ、海外でホテルや車のレンタル時にデポジット(仮押さえ)をクレカでしか受け付けない店が多い。現地でそれを知って困った経験がある人は多いはずだ。海外旅行にはクレカを最低1枚は持っていくのが現実的だ。
海外キャッシングの活用
現地通貨の調達方法として、両替と海外キャッシングがある。空港や市内の両替所よりも、クレジットカードの海外キャッシングの方がレートが有利なことが多い。
エポスカードは海外キャッシングに対応している。ATMで現地通貨を引き出し、帰国後すぐに繰り上げ返済すれば利息をほぼゼロに抑えられる。タイでの診療時も、治療費の一部をキャッシングで引き出して立替払いした。
注意点として、キャッシングは当日に繰り上げ返済できないと利息が1日単位で加算される。帰国後24時間以内にカード会社のアプリかWebから繰り上げ返済するのを忘れないようにしたい。
保険請求の実際の手順
バンコクで胃腸炎になった際の保険請求の手順を記録しておく。
- 現地の病院で診察・治療を受け、全額自己負担で支払い(クレカ払い可だったのでエポスカードで)
- 領収書・診断書(英語)を必ず受け取る
- エポスカードの保険デスク(24時間対応)に電話して保険適用を確認し、帰国後の請求手順を聞く
- 帰国後、エポスカードのWebサイトから保険金請求書類をダウンロード・記入
- 領収書・診断書・請求書の3点をレターパックなどで送付
- 約4〜6週間で指定口座に振り込まれる
書類に英語の診断書が必要で、現地で「英語の診断書もください」と言い忘れると後から取り寄せる手間が発生する。これは重要なポイントだ。
まとめ
海外旅行でのクレカ保険は「保険証の代わり」ではなく「立替払い後の精算制度」だ。現地では自分で全額払い、後から請求する。書類さえ揃えれば確実に戻ってくるので、病院に行くことを躊躇わないでほしい。
年会費無料で自動付帯の保険が付くエポスカードは、海外旅行に年1回以上行く人の財布に必ず入れておくべきカードだと思う。保険のためだけに持っておいても損はない。
持っていく枚数は2枚。1枚をメインで使い、1枚をホテルの金庫で保管。これだけで海外旅行中の財務リスクは大幅に下がる。経験してから「持っていてよかった」と思うより、先に準備してあって「使わなくて済んだ」が理想だ。
※本記事は筆者の個人的な見解であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。金融商品の価値は変動し、元本割れの可能性があります。
